夏の県大会3連覇を目指す健大高崎は、11日に初戦を迎える。大会前の6月には、1年夏から甲子園を経験する石田雄星主将(3年)が右手の骨を折るアクシデントに見舞われたが、「雄星のために」を合言葉にチームの士気は高まっている。
主将、骨折後もブルペンで打者目線の助言
6月21日、高崎市の同校グラウンドのブルペンで、右手に包帯を巻いた石田主将はボールにタイミングを合わせる練習をしていた。6月6日に福島県で行われた練習試合で右手の有鉤骨を骨折。県大会を勝ち進んだ先を見据えて感覚をにぶらせないようにしつつ、「今の自分にできることを」とブルペンでは打者目線から、ケースノックでも定位置に就いて、仲間に助言をしている。
俊足巧打のリードオフマン、不動の存在
元プロ野球選手を祖父に持つ石田主将は、俊足を武器に2024年夏の県大会で背番号を獲得。この夏の甲子園は2試合とも先発出場し、昨夏の県大会決勝は延長十一回にサヨナラ打を放つなど、「機動破壊」を掲げるチームの俊足巧打のリードオフマンとして不動の存在となってきた。
ただ、主将就任後のチームは、昨秋の県大会準々決勝で敗退し、県内の公式戦連勝記録が33で途絶え、春の選抜大会出場を逃すなど順風満帆ではなかった。県内で圧倒的な強さを誇り、「自分たちは強い」と頭の片隅にあったといい、「秋の負けで自分たちは弱いと自覚した」と振り返る。
「雄星の穴を全員で埋める」 チームに一体感
こうした悔しさを糧に、今春の県大会は優勝。「3年生全員を必ず甲子園に連れて行く」と練習に励む中での骨折に「こんな大事な時期に……」と申し訳なさから落ち込んだというが、チームは主将のけがを機にかえって一体感が強まっているようだ。
寮内のホワイトボードには「雄星の穴を全員で埋める」の文字。副主将の大岩翔斗選手(3年)と、佐藤麻恩選手(同)が書き加えたといい、悔しさを顔に出さずサポートに徹する姿に、青柳博文監督は「石田の様子を見た選手たちは真剣に練習に励み、『必ず甲子園に出る』という強い意志が感じられる」と話す。
大岩選手は「雄星が出られない分、自分が引っ張る」と意気込み、佐藤選手は「雄星が復帰するまで勝ち続ける」と力を込める。石田主将は回復状況を見ながら県大会中の復帰を目指しており、「復帰時にはプレーでチームに貢献したい」と仲間を信じ、回復を待つつもりだ。



