高校野球岐阜大会で、不破が3年ぶりに単独チームとして出場した。試合は序盤から相手の猛攻を受け、五回コールドで敗れた。しかし、チームを支えた主将とマネジャーの物語が注目を集めている。
早野主将、捕手として仲間を鼓舞
試合開始を告げるサイレンが球場に響く中、不破の早野斗稀主将(3年)は公式戦のチーム初打席に臨んだ。「自分が塁に出てチームに流れを持ってくる」と意気込んだが、6球目を空振りし三振に倒れた。
早野主将は野球未経験者として昨年9月に入部。初めて触れた硬球に怖さを感じながらも、監督や先輩たちの指導で練習を重ね、野球への愛情を深めた。夏の大会では投手が思い切って投げられるよう、体でボールを止める捕手の練習を積み、アザだらけになった。
「初戦突破を」と意気込んだが、序盤から大量失点。点差が離れても、マスクを片手に「諦めるな」と大声で仲間を鼓舞し続けた。五回コールドで敗れ、試合後には「九回まで戦いたかった」と涙を流した。それでも「みんなと野球ができて楽しかった」と笑顔を見せ、球場を後にした。
マネジャー樋口さん、チーム再建に尽力
マネジャーの樋口浬々心さん(3年)は、劣勢の中でもあきらめずに戦う選手たちを見守った。昨夏の大会後、野球部は部員が樋口さんだけになった。やめることも考えたが、「選手が来る場所がなくなる」と残り、監督とともに単独チームでの大会出場を目指した。
学校のホームページで練習の様子を発信するなどして部員を募り、4月には選手が12人に増えた。初の公式戦では序盤から相手の猛攻を受けたが、「頑張れ!」と声をかけたい気持ちをこらえ、心の中で声援を送った。
スコアブックには安打や得点は記録できなかったが、粘って出塁した四球や、これ以上の得点を許さないと奪った三振など、チーム一丸となって戦った記録を残した。試合後、コールド負けを悔しがる選手たちに「頑張ったね。お疲れさま」とねぎらいの言葉をかけた。
3年ぶりの単独出場の意義
不破は3年ぶりに単独チームとして岐阜大会に出場した。部員不足で単独出場が難しい中、マネジャーと主将の尽力でチームが再建され、公式戦の舞台に立つことができた。敗戦はしたものの、選手たちは最後まで諦めずに戦い、その姿勢は多くの観客の心を打った。



