文化庁は、政府が「基幹産業」と位置づけるアニメなどのコンテンツ産業に関する予算を大幅に拡充し、作り手の支援を強化する方針を固めた。来年度予算の概算要求に、3年間のクリエーター支援として、過去3年間の約2倍にあたる約650億円を盛り込む。また、来年度からの3年間でAI(人工知能)を活用して海賊版を検知するシステムを実用化する目標も掲げる。
政府の成長戦略と海外売上高の目標
政府はコンテンツを成長戦略の17分野の一つに位置づける。日本発コンテンツの海外売上高を2023年の5.8兆円から、33年には20兆円へ伸ばすことを目標にしている。
世界中で日本作品の需要が高まる一方、制作現場ではアニメーターや翻訳者、AIなど新技術に対応する人材や、作品を海外に売り込める人材の確保が課題となっている。
人材育成と制作基盤の整備
文化庁は、若手クリエーターの創作や海外研修に加え、海外展開を担うプロデューサーらの高度専門人材、制作実務を支える中核人材の育成を支援している。さらに支援を厚くし、海外需要の拡大に対応できる制作基盤を整える狙いだ。
海外展開を巡っては、作品を無断でアップロードする海賊版サイトにより、本来権利者らが受け取れる売り上げを得られない問題がある。政府は海賊版による被害額を年5・7兆円と試算する。
こうした被害を減らすための取り組みが今後求められる。



