日本三大祭りの一つ、大阪天満宮(大阪市北区)の天神祭が始まった。24日朝、堂島川で開幕を告げる「鉾流神事(ほこながししんじ)」が行われた。この神事は、川に流した鉾が漂着した場所に天神様の仮住まいを建てるために始まり、祭りの起源とされる。現在は流した鉾を直後に拾い上げている。
御鳥船が神鉾を回収
青いはっぴを着たこぎ手たちの乗る小船「御鳥船(おとりふね)」、別名どんどこ船が川べりを出発。太鼓の音色にあわせて軽やかに川面を進んだ。その後、選ばれた地元の小学生が務める神の使いの「神童」らが白木の神鉾を持って別の船に乗り込み、川の中心部で静かに流した。まもなく、先に出航した御鳥船が現れ、船員の一人が水面に浮かぶ神鉾をつかみ上げた。
変遷を経た伝統
大阪天満宮文化研究所長の高島幸次さんによると、鉾流神事は平安時代、川に流した神鉾が漂着した先に天神様が訪れる仮住まいを建てるという目的で始まった。しかし江戸時代には町の発展に伴い下流に家が増えて場所が確保できなくなり、廃止された。昭和初期、当初の伝統を継承しようと神事は復活。だが神鉾が漂着する前に拾い上げる必要があるとして、平成に入って御鳥船が登場したという。
高島さんは「変わり続ける伝統は継承される、という天神祭の特徴を体現している神事の一つ」と語る。
外国人観光客も見物
オーストリアから訪れたウェラ・レイザーさんは、旅行計画をたずねたAIにすすめられて見物に来たという。「日本の伝統的な衣装や船を目にすることができて幸運だった。暑さを気にせず見入ってしまった」と話した。
本宮の25日には約2400人が街を練り歩く「陸渡御」や100隻もの船が川を行き交う「船渡御」がある。約3千発の奉納花火は午後7時半から。



