沖縄で四半世紀にわたり原爆展を開催している那覇市の野原郁美さん(71)が、被爆の実相を伝え続ける思いを語った。「国際情勢が緊迫し、核兵器使用の懸念が高まっている今こそ語り継ぐ意味がある」と話す。
被爆者の告白に衝撃
野原さんは沖縄戦の聞き取り調査を通じて、県内に被爆者がいることを知り、複数人から話を聞いた。その一人から「原爆のことは沖縄では話せない。3か月も続いた沖縄戦が大変で、『原爆は一発で終わりでしょ』と言われたら何も言えない」と告げられ、衝撃を受けた。
2000年に原爆と戦争展を開始
被爆の実相を伝えようと、2000年に那覇市と沖縄市の公民館で原爆関連のパネルを展示する「原爆と戦争展」をスタート。当初は「何で沖縄で原爆展なんだ」と批判もあったが、徐々に浸透し、若い世代も来場するようになった。今年は那覇市役所など6か所で開催予定だ。
野原さんは「語れる被爆者がほとんどいなくなった今こそ、当事者の話や思いを聞いて、幾世代にもつなげていきたい」と誓う。



