東京電力福島第一原発事故後、川崎市が学校や公園を除染した際に出た落ち葉や泥などの廃棄物が、福島県内で埋め立て処分されていたことが市への取材でわかった。担当者は「法に従って処分したが、結果的に福島で処分されてしまった。じくじたる思い」と話す。
除染廃棄物の経緯と保管
市は2011年8月から13年11月にかけて、学校や公園など市有の施設の除染を実施。放射線量が局所的に高い49カ所の落ち葉や泥など約15トンを除去し、市の臨海部にある浮島1期埋め立て地でコンテナ4基に入れて保管した。
放射性物質汚染対処特措法などでは、原発事故で生じた放射性物質による汚染への対処は国の責務となり、放射能濃度が国の基準(1キロあたり8千ベクレル)を超える「指定廃棄物」は発生した都県内で処分する。それ以下のものは廃棄物処理法に基づき、各自治体が処分することになる。
処分の経過と福島への搬出
市の除染で出た廃棄物は当初、放射能濃度が基準を超える部分があったが、約10年後には自然減衰で全体で同3400ベクレルに低下。市は23年10月に処分に向けた一般競争入札を行い、宮城県の業者が落札した。廃棄物は24年2月に福島県内の民間の最終処分場で埋め立て処分された。
環境省の担当者はこの件について「廃棄物処理法に基づき適正に処理された」とし、問題ないとする。だが市にとって福島での処分は想定外。23年12月の契約時に最終処分の候補地2カ所のうち一つが福島だと示され、実際に福島で処分されたと知ったのは事後だったという。



