能登半島地震被災地で初の復興住宅完成 孤立防止へ「緩やかな見守り」が鍵
能登半島地震被災地で初の復興住宅完成 孤立防止へ

2024年元日に発生した能登半島地震の被災地で初めての災害公営住宅(復興住宅)が石川県七尾市で完成し、23日に落成式が行われた。石川、富山両県では今後3年間で3千戸超の整備が予定されており、入居者を孤立させないための支援のあり方が問われている。

七尾市営小丸山住宅の概要

復興住宅は、自宅を失い再建が難しい被災者のために自治体が国の補助を受けて整備する。家賃は低く抑えられ、石川県は3年間無償とする。

完成した「七尾市営小丸山住宅」は3階建てと2階建ての計2棟の集合住宅で、1階に交流スペースとベンチが設置されている。間取りは1LDKから3LDKで、10代から90代までの14世帯計29人が8月から入居する。

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入居者の思い

23日の落成式では、自治会長となる大山智之さん(59)があいさつし、「(加入する)町会と協力し、住みやすい街を一からつくっていきたい」と話した。入居者は抽選で決められたため、知らない人同士で新たなコミュニティーを形成する必要がある。

笹木恵子さん(71)は、寝たきりの母親(95)と2人で暮らす予定だ。「落ち着いて暮らせる場所ができてよかった」とほっとした表情を見せた。地震で自宅は全壊し、すぐに町会長が母を車椅子に乗せて避難所に連れて行ってくれた経験から、つながりの大切さを実感したという。「自治会の行事に積極的に参加することから始めたい」と交流に期待を寄せた。

一方、母親(81)と弟(55)が入居する金沢市の男性(59)は、新しい環境に不安を感じている。母に認知症に似た症状が出ており、弟には中度の知的障害があるためだ。半壊して解体した実家があった地域では近所付き合いがあり、弟の障害も理解されていたが、仮設住宅に入ると交流がなくなったという。「正直に言って、うちはできることが多くない。知らない人とどれだけ関係を築いていけるのか」と話した。

今後の課題

復興住宅の整備は今後も続き、石川、富山両県で3千戸超が予定されている。入居者の孤立を防ぐためには、単に住宅を提供するだけでなく、コミュニティ形成や見守りなどの支援が重要となる。

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