7月に熊本県で最大震度7を観測した地震では、ドローン(無人機)が初動対応で大きな役割を果たした。陸上自衛隊の要請を受け、行方不明者の捜索支援にドローンが発災翌日から稼働。爆発で7人が死亡した「イオンモール熊本」(同県嘉島町)や、煙突が倒壊して9人が亡くなった日本製紙八代工場(同県八代市)での捜索や状況把握などに貢献した。
発災翌日からの迅速な対応
業界団体「日本UAS産業振興協議会」(JUIDA、東京)によると、地震発生当日の7月28日午後7時20分ごろ、陸上自衛隊西部方面隊から支援要請があった。JUIDAの要請を受けたドローン事業者のテラドローン(東京)やブルーイノベーション(同)、リベラウェア(千葉)など複数の事業者が翌29日には現地入りし、消防や自衛隊との調整の上、同日午後3時ごろには飛行が始まった。
能登半島地震との比較
国内の震災で初めてドローンが組織的に活用されたのは、令和6年1月1日に発生した能登半島地震だが、石川県輪島市からJUIDAへの支援要請は同4日で、活動が開始されたのは発生から5日後の同6日だった。今回の熊本地震では、より迅速な対応が実現した。
爆発が起きたイオンモール熊本の内部では、一面に散乱するがれきや折り重なるように倒れた棚をドローンが撮影。映像はリアルタイムで自衛隊などと共有され、機体に搭載された赤外線カメラなどで要救助者が残っていないかも確認した。
災害時における人命救助でドローン事業者が重要な存在となっており、各社も即応力の強化に力を入れている。



