本稿では、スネ夫がなぜ人に好かれるのか、その秘密を明らかにする。横山氏によれば、人から好かれる「技術」は確かに存在し、〈好かれよう〉と意図して行動することも大切だという。スネ夫の行動は、よい意味で「計算ずく」である。
ジャイアンの雑用を利用した賢い演出
ある日、ジャイアンは一人でどぶの掃除に励んでいた。そこへスネ夫が通りかかり、「めずらしい……」と感心する。しばらくすると、遠くからスネ夫のママたちのグループが歩いてくるのに、スネ夫だけが気づいた。彼はさっそく点数を稼ごうと、ジャイアンに「一人でたいへんだろう、かわろう」とやさしく声をかけ、シャベルを受け取る。
すると、近づいてきたママグループは、てっきりスネ夫が一人でどぶ掃除をしていたのだと誤解し、スネ夫をほめそやした。さっきまでマジメに掃除をしていたジャイアンには目もくれない。スネ夫のママは息子をホメられて鼻高々だった。
大人社会でも応用できるスネ夫のテクニック
スネ夫は自分を〈よい子〉に見せたり、親の人脈を自慢して大きく見せたりと、10歳にしてセルフプロデュースの達人である。その場に応じた振る舞いは、現実の大人社会でも応用できる。スネ夫は「ペルソナ」を使いこなし、状況に応じて態度を使い分けている。



