不登校の娘がきっかけ、古民家にフリースクール開所 鹿児島・南九州市
不登校の娘がきっかけ、古民家にフリースクール開所

全国的に不登校の子どもが増える中、鹿児島県南九州市の田園に囲まれた古民家で今年4月、フリースクール「ハレルバりんどう」が開所した。設立した小牧幸平さん(49)は、不登校の児童や生徒を支援するNPO法人を立ち上げ、子どもたちの居場所づくりに取り組んでいる。

開所のきっかけは娘の不登校

小牧さんは2024年、中学生の娘が不登校になったことをきっかけに、フリースクールの必要性を実感。「家以外に居場所がなく、沈み込んでいる様子を見て『フリースクールがいいな』と思い、行かせてみることにした」と振り返る。同じ境遇の親同士で悩みを共有でき、気持ちが楽になったという。

しかし、希望する条件の施設は鹿児島市内にしかなく、通うのが大変だったため、「じゃあ自分たちで作ろう」と決意。地元の人々の支援を受け、飲食店だった古民家を借りて開所にこぎ着けた。

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居場所づくりを第一に、自然体験も

「ハレルバりんどう」では、勉強よりも居場所づくりを重視。現在、小中学生を中心に3人が通い、そのほか7人ほどが利用している。南九州市内の子が多いが、鹿児島市内から通う子もいるという。

畑に囲まれた立地を生かし、子どもたちは近くの川でテナガエビを釣ったり、農家の畑仕事を手伝ったりしている。最近はウナギを釣るために、餌となるミミズの生息地を自分たちで調べているそうだ。小牧さんは「自然に触れる機会が少なくなった今、貴重な体験だと思う」と話す。

保護者同士の交流も

保護者同士は月に1回集まり、子どもの進路などについて悩みを共有。小牧さん自身も同じ経験があったことから、「親の孤立化対策も重要だ」と考える。

今後の目標について、小牧さんは「学校に行けない子どもたちは南九州市だけでもたくさんいる。まずはSNSやイベントなどの広報活動を通じてフリースクールという選択肢を知ってもらい、一歩を踏み出す力になれたらうれしい」と語る。運営面では、設立から日が浅く、物資の調達は地元企業の寄付に頼っているのが現状。公的な補助金が得られれば、よりよい設備を整えたいとしている。

リンドウの花言葉は「寄り添い」

「ハレルバりんどう」の名前の由来となったリンドウの花言葉は「寄り添い」。小牧さんは温かい空間で子どもたちを見守る。

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