和歌山県と日高川町などは27日、同町の日高川交流センターでツキノワグマ緊急銃猟訓練を実施する。机上訓練に加え、野外ステージ周辺の日高川河川敷を舞台に初めての実地訓練も行う。
約150人が参加し、実地訓練も初実施
訓練には県警本部や御坊署、地元や県内の猟友会、県内市町村の関係者ら約150人が参加する。ツキノワグマが出没して河川敷に居座っているとの想定で、まず机上訓練を行い、その後、野外ステージ周辺の河川敷で実際の地形を生かした実地訓練を行う。
実地訓練では、模擬銃によるクマへの射撃や、ドローンによるクマの状態確認など、実際の緊急銃猟の手順を確認し、迅速で円滑な連携を目指す。
緊急銃猟の条件と県内の状況
緊急銃猟は、人の日常生活圏にクマが居座り、銃でないと駆除できない場合、緊急性や安全の確保など一定の条件が満たされれば、市町村の判断で銃器を使用した捕獲を可能とする制度だ。これまで県内では緊急銃猟は行われていない。
県によると、県内では今年4~7月に61件のクマの目撃情報が寄せられており、過去最高だった令和6年度の180件を上回るペースとなっている。
保護から管理へ政策転換
紀伊半島の和歌山、奈良、三重の3県で生息するツキノワグマは、平成10年に約180頭と推定され、保護政策がとられてきた。しかし、令和6年度の調査で推定生息数が467頭となり、環境省のガイドラインで管理政策が可能となる400頭を突破した。
このため、人への被害の危険性が高まっているとして、県は7年8月に「保護から管理」へと政策を転換し、10月に管理計画を策定している。



