クマ保護と安全策の両立模索、四国山地のツキノワグマは絶滅危機
クマ保護と安全策の両立模索、四国山地のツキノワグマは絶滅危機

全国的にクマの目撃情報や被害が相次いでいる。人間への脅威が高まっていると感じる一方で、逆に絶滅の危機にひんしている地域がある。環境省は、生息数が特に少ない四国山地(徳島、高知)のツキノワグマをはじめ複数の地域を示して警鐘を鳴らしている。被害への不安はあるが、専門家や地域住民は議論を重ね、保護と安全策の両立を模索する。

絶滅すると森の環境が…

環境省のレッドリストでは、国内全体の生息数ではなく、地域的に孤立した生き物を「絶滅のおそれのある地域個体群(LP)」に分類。2020年の発表では、四国山地の他、石狩西部(北海道)のエゾヒグマや、下北半島(青森)や紀伊半島(三重、奈良、和歌山)のツキノワグマなどが入った。

林野庁四国森林管理局の見市貴司計画課長は「ツキノワグマは果物を食べ、ふんの中に残った種を遠くに運んで、植物の分布を広げている可能性がある」と説明。「クマが絶滅して森の環境が変わると取り返しがつかない」と危ぶむ。

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過去の駆除で激減、回復せず

同管理局によると、四国山地のツキノワグマは1920年代から80年代にかけて林業で扱う木の皮を剝ぐ害獣として駆除されて激減。86年の捕獲を最後に高知県内では狩猟禁止措置を導入したが頭数は回復していない。

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