三重県内の活断層、初の「Sランク」4か所 地震調査委が長期評価
三重県内の活断層、初の「Sランク」4か所 地震調査委が長期評価

政府の地震調査委員会が28日に公表した「近畿地域の活断層の長期評価」で、発生確率が高いとされる「Sランク」に三重県内の活断層が初めて入った。7月に発生した熊本地震は活断層がずれたことが原因と考えられ、専門家は「自治体や住民の地震対策に生かしてほしい」としている。

評価基準と対象となった活断層

長期評価は、活断層によってマグニチュード(M)6・8以上の地震が今後30年以内に発生する確率をランク分けしている。3%以上は「S」、0・1~3%未満を「A」、0・1%未満を「Z」、過去のデータが少ないため確率は不明だが、地震発生が否定できないものを「X」とした。

今回Sになったのは、岐阜県から三重県桑名市を経て同県四日市市などに延びる「養老―桑名―四日市断層帯」の北部区間と中部区間▽布引山地東縁断層帯の東部(三重県鈴鹿市から同県多気町)から名称が変更となった「高茶屋断層帯」▽伊勢湾の海底にあり、津市の沖合に位置する「伊勢湾断層帯南部(白子―野間区間)」の4か所の活断層。

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その他のランクと評価変更の意義

また、三重県伊賀市を通る頓宮断層と布引山地東縁断層帯の西部(同県亀山市から同県松阪市)を合わせた「布引山地東縁断層帯」などはA、鈴鹿東縁断層帯(同県いなべ市、亀山市など)と滋賀県との県境に近い鈴鹿西縁断層帯を合わせた「鈴鹿山脈東縁断層帯」などはZとなった。

長期評価の変更は、大地震を起こす可能性がある活断層が三重県内に複数あることを示している。前回の長期評価は2001~05年に公表され、県内でSと評価された活断層はなかった。地震発生の仕組みが違うため、南海トラフ地震は考慮されていない。

関係者の見解と被害想定

7月の熊本地震では、地震を引き起こしたとされる日奈久断層帯は長期評価でSランクだった。県災害対策推進課の中山太志課長は「今回の内容を精査し、活断層に近い市町と連携したい」と話す。

三重大の川口淳教授(地域防災)は「県内では南海トラフ地震が注目されるが、活断層による地震のリスクはあり、家具の固定や家屋の耐震化などで命を守る対策を進めてほしい。活断層に近い自治体は防災・減災対策に生かすことが重要」と注意を促している。

三重県が13年度に公表した「地域防災計画」によると、内陸直下型地震を引き起こす「養老―桑名―四日市断層帯」では、建物の被害が全壊と焼失を合わせて約12万棟、死者約6000人に及ぶと想定している。

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