28日夕の地震発生後、稲葉さんは広島県からヘリコプターや車を乗り継ぎ、9時間半後の29日午前2時にイオンモール熊本へ到着した。30日夜のオンライン取材に応じ、看護師4人と5人のチームで消防のレスキュー隊とともに建物内に入り、活動した状況を明かした。施設内は暗く、粉じんが舞い、床も水浸しだった。
余震が続く中での活動
活動中はたびたび余震に襲われた。レスキュー隊が運んだ要救助者1人の容体を確認すると、すでに呼吸はなく、その場で死亡を確認したという。稲葉さんは「余震が続く中、二次災害の被災者にならないよう非常に緊張感のあるミッションだった」と振り返る。「一人でも多く救出し、家族の元に帰したい」。別のチームと交代するまで約5時間、警察や消防、自衛隊と一丸となって活動した。
八代市に移動し支援続ける
その後、震度6強の揺れに見舞われた八代市内に移動。病院に運ばれてくる救急患者の搬送を調整したり、避難所や在宅避難者のもとを訪れて往診したりしている。体制も約15人に拡大し、当面は被災地で活動を続けるという。
「猛暑の中、ライフラインが止まり、玄関や屋外の路上で休んでいる人たちもいる」と稲葉さん。「改めて災害の厳しさを思い知らされた。災害関連死を減らせるように努めたい」と語った。



