山形県新庄市の市立旧明倫中学校で1993年、1年生の児玉有平君(当時13歳)が体育用マットの中で死亡した事件を巡り、遺族が元生徒3人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、山形地裁(宮崎謙裁判官)は15日、確定した賠償額約5760万円の全額支払いを命じた。遅延損害金を加えた支払総額は約1億1263万円に上る。
裁判所の判断と遺族の思い
宮崎裁判官は「遺族側の賠償請求権は既に確定しており、元生徒側に賠償責任がある」と述べ、元生徒側の無実の主張を退けた。判決後、有平君の父昭平さん(77)は取材に「私たちの主張が認められたのは当然だ。少年たちは真実を語ってほしい」と語った。一方、元生徒側の代理人は「無罪を勝ち取るために引き続き頑張っていく決意だ」と述べている。
事件から30年以上の長期訴訟
遺族は1995年、元生徒7人に損害賠償を求めて提訴。最高裁で2005年に勝訴が確定したが、7人全員が支払いに応じなかった。判決確定から10年が経過すると賠償請求権が時効となるため、遺族は給与差し押さえができなかった3人を相手に2016年に再提訴。2度目の賠償命令にも応じなかったため、昨年11月に3度目の提訴に踏み切っていた。
事実関係と今後の見通し
事件は1993年、旧明倫中学校の体育館で、児玉有平君が同級生らに体育用マットで覆われて死亡したもの。元生徒7人は傷害致死や監禁致死の容疑で逮捕・補導されたが、刑事事件では不起訴となった。民事訴訟では遺族の請求が認められ、今回の判決で改めて賠償義務が確認された。元生徒側は控訴する可能性があり、遺族側は「真実の解明」を求めている。



