雇用関係のない運転手に事業用の緑ナンバーを貸して「白タク行為」をさせたなどとして、都市型ハイヤー会社の元社長ら4人が道路運送法違反(名義貸し、無許可営業)容疑で逮捕された事件で、運転手の1人が5月に客の送迎に向かう際、人身事故を起こしていたことが捜査関係者への取材で分かった。警視庁は、法定の運行管理を怠ったことが事故の要因になった可能性があるとみている。
事故の詳細
捜査関係者によると、人身事故は5月11日午前4時半頃、川崎市多摩区の市道で発生。逮捕された運転手の一人の男(43)が乗用車を運転中に20歳代女性の自転車に追突した。女性は腰の骨を折る重傷を負った。男は、直後に自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)容疑で神奈川県警に現行犯逮捕された。乗用車はフェニックス社名義の都市型ハイヤーで、男が自宅から東京・羽田空港に客を迎えに行く途中だったという。
運行管理体制の不備
運送事業者は、道路運送法で、車の保管場所を運輸局に届け出なければならず、運転手が車両を持ち帰ることはできない。また、乗務員を管理・監督する運行管理者を定め、運転手の健康状態や飲酒の有無を確認しなければならない。フェニックス社の駐車場は足立区の事務所近くにあったが、個人運転手らが業務後、車両で帰宅することが常態化していた。運行管理者に元社長の男の家族が選任されていたものの、半年以上出勤していなかったことも確認された。
同庁は22日、別の中国籍の運転手の男(37)と、法人としてのフェニックス社を東京地検に書類送検した。



