スペイン東部で10月29日から30日にかけて記録的な豪雨に見舞われ、大規模な洪水が発生した。少なくとも95人が死亡し、数十人が行方不明となっている。これはスペインで過去数十年で最悪の洪水被害とみられる。
バレンシア州で被害集中、救助活動続く
被害は特にバレンシア州で集中しており、州当局は29日に緊急対応チームを派遣した。州都バレンシア市を含む広い範囲で道路が冠水し、多くの車両が流された。地元メディアによると、高齢者施設でも浸水が発生し、入所者の避難が行われた。
スペイン政府は、被災地に軍の緊急対応部隊(UME)を派遣し、救助活動にあたっている。また、国家警察と市民警備隊も動員され、行方不明者の捜索を続けている。
気象当局が記録的な降雨量を報告
スペイン気象当局(AEMET)によると、バレンシア州の一部地域では24時間で300ミリ以上の降雨を記録した。これは同地域の年間平均降水量の約半分に相当する。気象当局は、地中海の海水温上昇が今回の豪雨を引き起こした可能性があると指摘している。
気象学者のマリア・ゴメス氏は「今回の降雨は異常であり、気候変動の影響が顕著に表れている」とコメントした。
交通機関に深刻な影響、学校閉鎖も
洪水により、バレンシア州を中心に鉄道や道路の運行が停止した。高速鉄道AVEの一部区間も運転を見合わせ、空の便にも遅れや欠航が生じている。また、多くの学校が臨時閉鎖となり、住民に対して不要不急の外出を控えるよう呼びかけられている。
スペイン政府は、被災地に対する災害救助法の適用を検討しており、復旧に向けた支援を約束している。



