厳しい経営が続く積丹町の温浴施設「岬の湯しゃこたん」の再生に向け、運営するまちづくり会社「SHAKOTAN GO」と、ホテル再建に実績のある「北海道ホテル&リゾートホールディングス」(HHRHD)が戦略的パートナーシップを結んだ。新たな事業創出も含めた取り組みを協働で進める。
老朽化と故障が続く絶景の湯
岬の湯は2002年、町営施設として開業。断崖上に立ち、美しい「積丹ブルー」の日本海が望める絶景の湯として人気を集めた。だが冬場の利用客が伸びず、22年1月に経営不振と施設老朽化により休業した。
その後、「SHAKOTAN GO」が経営に名乗りを上げ、22年4月末に再オープンした。ライブや芸術祭など様々なイベントや企画で集客を図る一方で、老朽化の影響が一気に表面化。23年に故障したボイラーを更新したものの、24年秋には源泉をくみ上げる管が土砂に埋まる事態に見舞われた。冷泉を加温して提供することで何とか営業を続け、源泉を回復するための工事もした。今年も6月に配管トラブルが続き、延べ10日間ほどの休業を余儀なくされた。
売上は堅調も赤字続く
ただ、同社の企業努力もあって売り上げは堅調で、25年度は町営時代の2倍近い約1億円に達した。しかし、度重なる施設の修繕が経営を圧迫し、収支は約1000万円の赤字だった。
新たな価値創出へ協力
同社は再生の道を探ろうと今春、宿泊・温浴事業への知見が豊富なHHRHDに資金面も含めた協力を打診すると快諾を得た。さらに町内の1社からも出資が受けられる運びとなった。
「SHAKOTAN GO」とHHRHDは今後、施設の価値向上や運営体制の強化、収益構造の改善などを目指す。さらに中長期的な協業も視野に入れる。
HHRHDの小林英樹社長は「地域に根ざした岬の湯の事業基盤と当社グループの知見をかけ合わせ、新たな価値創出につなげたい」とコメント。「SHAKOTAN GO」の五十嵐慎一郎社長も「温浴施設のプロが関わってくれるのは本当に心強い。協力して積丹を盛り上げていきたい」と語る。



