京都大学防災研究所は、最大震度7を観測した熊本地震で、八代市を中心に木造家屋や寺の倒壊が相次いだ要因について、地震波の周期で2~3秒の揺れが発生し、耐震性の低い建物に大きなダメージを与えたとする分析結果を明らかにした。
分析の詳細
同研究所の山田真澄准教授によると、今回の地震では、八代市の北に位置する宇城市周辺の震源から、日奈久断層に沿うように南西方向に断層の破壊が進んだ。この方向に、地震波が重なりあって揺れが増幅される「ディレクティビティー効果」と呼ばれる現象が起きたため、周期が長く強い揺れが、八代市で発生したと考えられるという。
現地の被害
記者が八代市の住宅地をめぐると、無事に見える家屋の間に、ぺしゃんこに潰れ、屋根だけが残る家屋がいくつもあった。いずれも木造に見える。煙突が折れた日本製紙八代工場をのぞむ八代市日置町では、複数の寺院が倒壊しているのを確認した。
浄信寺の被害
八代城跡に近い浄信寺(八代市本町1丁目)では、山門が崩れた。同寺は城代の加藤正方が父・可重の菩提寺として立て、可重や、初代熊本藩主の加藤清正の位牌をまつる。住職の山野貫雄さん(69)によると、本堂は倒壊を免れたが、位牌が倒れるなどした。今後について「全然分からないですね、どうするのか。もとには戻らないかもしれない」と語った。



