熊本県で最大震度7を観測した地震で、県災害対策本部は30日、災害との関連を調査中の死者を含め計34人の死亡が確認されたと発表した。うち25人は市町が地震が原因の死者と確認しており、残る9人についても自治体が確認作業を進める。生存率が急激に低下するとされる「災害発生から72時間」が31日夕方に迫る中、捜索活動が続いている。
工場や商業施設で被害拡大
煙突が折れて建物が損壊した日本製紙八代工場(八代市)の死者は計8人に、爆発が起きた商業施設「イオンモール熊本」(嘉島町)の死者は計7人となった。イオンモールについては、県が把握している安否不明者は0人となったが、多くの人が出入りする場所で他に被災者がいる可能性もあるとして、引き続き捜索を継続。警察や消防は犬とともに建物内を調べるなどした。
自治体別の死者内訳
県などによると、25人の自治体別の内訳は、▽八代市11人▽嘉島町7人▽氷川町4人(50~90歳代の男女)▽宇城市2人▽甲佐町1人(20歳代のベトナム国籍の男性)。氷川、甲佐両町以外は、性別や年代は調査中としている。
一方、25人とは別に県警が死亡を確認した9人については、報告を受けた自治体が今後、地震との関連を判断する。
インフラ復旧の状況
インフラは徐々に復旧しているが、影響は続いており、県のまとめ(30日午後2時時点)では、406か所に避難所が開設され、9450人が避難。熊本市や八代市、宇城市など10市町の7万9700戸で断水しており、給水車を配備するなどして対応している。
九州電力によると、30日午後3時現在、八代市と宇城市、氷川町の約1万8600戸が停電。九州ガスは30日午後6時現在、八代市内の約8900戸で都市ガスの供給を停止している。
一方、気象庁は30日、28日夕に発生した最大震度7の地震について、イオンモール熊本がある嘉島町は震度6強だったと発表した。同町など県内3地点で震度を把握できていなかった。
九州新幹線、一部再開へ
JR九州は、運転を見合わせていた九州新幹線の筑後船小屋―熊本駅間について、31日朝から本数を減らした上で運転を再開すると発表した。博多―熊本駅間がつながる一方、熊本―鹿児島中央駅間は引き続き運行を見合わせる。



