川辺川ダム建設、国交相が事業認定 用地の強制収用が可能に
川辺川ダム建設、国交相が事業認定 強制収用可能に

国土交通省が熊本県の相良村と五木村で進める川辺川ダム建設事業について、金子恭之国土交通大臣は15日、土地収用法に基づく事業認定を告示した。これにより、土地所有者の同意が得られなくても、県収用委員会の裁決を経て用地の強制収用が可能となる。

事業スケジュールと用地取得状況

国交省は2027年度にダム本体の基礎掘削工事に着手し、2035年度の事業完了を目指している。担当する同省の川辺川ダム砂防事務所によると、本体工事に必要な土地は既に取得済みで、全体事業の中で未取得の土地はあと数件のみという。同事務所は「認定後の収用手続きは当面保留し、引き続き任意による用地取得に努める」としている。

事業認定の理由と反対意見

国交省は事業認定の理由として、「流域の洪水被害を軽減させる公共の利益が相当程度ある」「環境などの失われる利益は軽微」「流域12市町村長で構成する協議会などから、早期完成に強い要望がある」などを挙げている。一方、事業認定の申請後に開かれた公聴会では、費用対効果や環境保全、治水効果などを疑問視し、反対する意見が多く寄せられた。

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計画の経緯

川辺川ダム計画は1966年に旧建設省が発表した。長年にわたり住民の反対が続き、2008年には当時の蒲島郁夫知事が「白紙撤回」を表明。翌年、民主党政権が建設中止を決めたが、2020年7月の熊本豪雨を受けて、流水型ダムとして建設へと方針転換された。

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