東京大学は15日、記者会見を開き、相次いだ不祥事を受けて4月から進めているガバナンス(統治)改革の進捗状況を発表した。収賄事件で問題となった医学部付属病院を10月から「東京大学病院」に改め、大学本部が直接運営・管理することや、教員の懲戒の手続きにかける期間の目安を6カ月に短縮することなどを明らかにした。
病院運営の抜本的な見直し
病院はこれまで医学部が運営・管理をしてきたが、大学本部との連携不足や組織の風通しの悪さが課題とされてきた。懲戒手続きについては、事案の把握から処分までが平均約2年4カ月かかり、対応の遅さが指摘されていた。
改革策ではこのほか、6月にリスクポリシーを作り、リスク管理の規則や運用ガイドラインを策定。リスク意識向上などのため、藤井輝夫総長らと教職員の対話の場も2回開催したという。
最高リスク責任者の見解
藤井総長は会見で、リスク対応のマニュアル化の必要性など「現場から具体的なアイデアも出た」と手応えを述べた。4月に新設された最高リスク責任者(CRO)の桑原昌宏理事も出席し、外部から着任して東大の組織に触れ、「相互に干渉しない組織風土は残念ながら感じた」と指摘。一方、この3カ月でリスク管理の土台作りは順調に進んだとし、「危機感が全学に浸透してきている」とも述べた。
再生モニタリング委員会の評価
外部の弁護士らで組織し、東大の改革状況を評価する「再生モニタリング委員会」は、学内外の提言を十分に理解して改革が進められており「3カ月の施策内容はおおむね妥当」と評価。今後は着実な施策の運営と、取り組みの実効性を検証していくという。



