JR室蘭線で回送列車脱線、長万部―伊達紋別間は9月2日まで運休
JR室蘭線で回送列車脱線、長万部―伊達紋別間は9月2日まで運休

低気圧が発達しながら通過した影響で、道内は27~28日に各地で記録的な大雨に見舞われた。札幌管区気象台によると、釧路地方では28日午前4時半過ぎに線状降水帯が発生。伊達市のJR室蘭線では27日夜、大雨による土砂流入で回送列車が脱線する事故が起きた。

観測史上最大の降水量

道内では27日深夜から28日にかけ、記録的短時間大雨情報が相次いで発表された。苫小牧市、豊浦町、厚岸町には「レベル4大雨危険警報」、石狩市や長万部町など11市町には「レベル4土砂災害危険警報」が出された。28日は根室市厚床で1時間に70.5ミリ、釧路町知方学で63.5ミリの降水量を記録し、いずれも観測史上最大となった。

脱線事故の状況

JR北海道の発表によると、室蘭線の土砂崩れは有珠―長和間の新エントモトンネル(全長420メートル)付近で発生。27日午後10時半頃、土砂とともに線路上に流入した倒木に洞爺発札幌行き回送列車(6両編成)が衝突し、先頭車両が脱線した。土砂は線路脇の擁壁を乗り越えて流入した。列車は脱線したまま約200メートル進み、トンネル内で停止。運転士と車掌にけがはなかった。

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事故を受け、国の運輸安全委員会は28日、鉄道事故調査官2人を現地に派遣し、脱線した原因などを調べている。室蘭線では静狩―小幌間でも土砂流入や路盤流出などが10か所で発生した。

運休と代行バス

大雨の影響で、28日は札幌―室蘭間の「すずらん」や札幌―釧路間の「おおぞら」など特急40本を含む173本の列車が運休した。JR北海道は被災箇所の復旧に時間を要するとして、室蘭線の長万部―伊達紋別間で運転を見合わせ、30日から長万部―東室蘭間で代行バスを運行する。札幌と函館を結ぶ特急「北斗」もそれまで運休となる。

JR函館駅では「北斗」の払い戻しをする利用客らで混雑した。30日に行われる北海道マラソンに出場するため、特急で札幌に向かう予定だった函館市の男性(78)は「倒木による脱線は聞いたことがない。早く復旧してほしい」と話した。

道路・水道・学校への影響

長万部町と黒松内町の間の道央自動車道では27~28日、のり面からの土砂流入により一部区間で通行止めとなった。白老町では28日、川の水が濁り浄水場の処理が追いつかないことから、町内の半数にあたる約4500世帯が断水した。

厚岸町では道路冠水や建物浸水が相次いだ。浜中町では28日、木造住宅が焼ける火災が発生し、厚岸署は落雷が原因とみて調べている。道東では休校などの措置を取る学校が相次ぎ、道教育委員会によると、釧路町や根室市では小中学校など計12校が休校し、厚岸町や浜中町、標津町などでも計35校が短縮授業を行った。

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