兵庫県丹波篠山市は20日、桜や梅、桃の樹木を食い荒らして枯らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」について、幼虫のふんと木くずが混ざった「フラス」が市内で初めて確認されたと発表した。昨年の成虫発見に続き、幼虫の痕跡も見つかったことで、市は警戒を呼びかけている。
住民の通報で発見
同市東部の福井に住む男性が18日、自宅庭の桃の木の根元付近に茶色い塊があるのを見つけて県に通報。写真と職員らの現地調査でフラスと判明した。男性はこの夏、市が市立中央図書館で開いた特定外来生物をテーマにした企画展を見て関心を持ち、庭を見回って気付いたという。
昨年7月には市西部の公園で子どもが成虫を発見したものの、フラスは見つかっていなかった。
生態と被害拡大防止策
成虫は5月末から8月に活発に動き、樹皮に1000個近くの卵を産む。かえった幼虫が樹木の内部を食い荒らして成長する。
県と市は緊急措置として、フラスの周りをネットで巻き、中にいる可能性がある成虫の拡散を防ぐため、10月以降に伐採する予定。発見地から半径2キロメートル圏内で実態調査をする方向で検討している。
県内では2022年6月以降、明石市や丹波市、阪神間の自治体などで成虫やフラスが確認されている。
市民への注意喚起
丹波篠山市は「自宅に桜や桃などの樹木がある場合は確認してほしい」と注意を促している。見つかった場合は市農村環境課(079・552・5013)に電話連絡するか、県自然鳥獣共生課(078・362・3389)にチラシの専用フォームで通報するよう呼びかけている。
丹波篠山市は国史跡・篠山城跡など桜の名所があり、「市木」になっていることから、桜の保全に取り組む市民団体「ささやま桜協会」も情報提供を求めている。発見を知った酒井克典理事長は「市内で見つかるかどうかを心配していたので残念。会員ら市民に周知し、被害が広がらないように桜の木に対策を施したい」と話した。



