兵庫県三田市は14日、同市福島の山中で11日に実施された有害鳥獣の捕獲活動中、県道に飛び出したシカと猟犬がそれぞれ通行中の車両に衝突する事故があったと発表した。運転手2人にけがはなかったものの、市は再発防止策として幹線道路や交通事故リスクが高い場所での猟犬を伴う捕獲活動を中止する方針を示した。
事故の経緯と詳細
市農村整備課によると、11日は市の鳥獣被害対策実施隊11人と猟犬2頭が、県道有馬富士公園線近くから南東方面の山中でシカを追う想定で活動していた。午前9時30分ごろ、車道上にシカが飛び出し、市外の女性が運転する軽乗用車と衝突。さらに同55分ごろ、別のシカを追っていた猟犬が車道に飛び出し、市内の男性が運転する乗用車にぶつかった。いずれの運転手にもけがはなかった。
賠償と今後の対応
市は保険会社と協議し、男性に対しては賠償を行う一方、女性に対しては「因果関係が明確でない」として賠償しない方針を示した。今後は幹線道路や交通事故発生のリスクが高い場所での猟犬を伴う捕獲活動を中止するという。市は「安全確保を最優先に、捕獲方法を見直す必要がある」と説明している。
過去の事故と再発防止策
市内では昨年4月、捕獲活動中だった猟犬が誤って民家に進入し、住民の女性と飼い犬にけがをさせる事故が発生。この事故を受け、昨年の活動は一時休止された。今年は4月から活動を再開するにあたり、実施地区の住民へのチラシ配布や猟犬監視員の配置など、安全対策を強化していた。しかし、今回の事故を受け、市はさらなる対策の必要性に迫られている。
三田市ではイノシシやシカによる農作物被害が深刻で、有害鳥獣捕獲は重要な対策となっている。市は「捕獲活動の継続と安全確保の両立は難しい課題だが、地域の理解を得ながら最善の方法を模索したい」としている。



