転売問題の現状:法施行後も続くいたちごっこ
2026年1月末、東京・永田町の参院議員会館の講堂で、音楽や舞台などのイベント主催者、文化庁などの関係省庁の担当者、参院議員らが集まり、チケット不正転売問題の実態と対策について議論する報告会が開かれた。2019年のチケット不正転売禁止法施行後も、転売行為は後を絶たず、主催者側は「軽い気持ち」での転売に対し、数百万円の解決金を求めるなど強い姿勢で臨んでいる。
検挙数は氷山の一角、相談件数は年間千件前後
警察庁の統計によると、法施行後の検挙人数は毎年度20人程度で推移しているが、摘発は氷山の一角とみられる。全国の消費生活センターには、インターネットでのチケット転売に関する相談が、ここ数年、毎年1千件前後寄せられている。2025年度には841件あり、アイドルのコンサートチケットを仲介サイトで買った50代の女性から、正規の購入者ではないため入場が認められなかったという相談もあった。
主催者側の危機感と対策
報告会では、芸能事務所「STARTO」の関係者が「ネット上での出品が止まらず、危機感を強めている」と訴えた。主催者側は、不正転売が発覚した場合、高額の解決金を請求する方針を打ち出しており、実際に「軽い気持ちで転売した結果、数百万円の解決金を求められたケースもある」という。文化庁の担当者も「法の実効性を高めるため、さらなる対策が必要」と述べた。
今後の課題と展望
参加者からは、転売サイトの運営者への規制強化や、チケットの電子化による本人確認の徹底など、具体的な対策が提案された。しかし、転売行為の巧妙化や海外サイトの利用など、課題は山積している。主催者側は「ファンが適正な価格でチケットを入手できる環境を整えることが重要」と強調し、引き続き関係省庁と連携して対策を進める方針を示した。



