福岡県議会の金銭授受疑惑を巡り、中尾正幸副議長(自民党)は14日、福岡市博多区で記者会見を開き、吉松源昭議員が録音した音声データについて、声紋鑑定の結果を受け自身の会話であると認めた。当初は否定していたが、一部報道機関が実施した声紋鑑定でほぼ同一人物と判定されたことを受け、一転して認めるに至った。ただし、金銭の受け取りについては改めて「事実無根」と主張した。
音声データの内容と疑惑の経緯
疑惑は、吉松氏が2020年6月の議長就任前に、当時所属していた自民党県議団の幹部に計約2000万円を支払ったと証言したことから発覚。このうち1000万円について、当時の県議団幹事長だった中尾氏の指示で、2019年10月16日に当時の県議団会長・松本国寛議員に手渡したとしている。松本氏は面会を否定している。
吉松氏は、この受け渡し前日の音声データを公表。データには「大金やけんね。管理しとかんとね」といった音声が記録されており、吉松氏は中尾氏の発言と主張していた。
会見での発言の変遷
この日の会見の冒頭で中尾氏は、音声データは改ざんされた可能性があるとし、「今はAIで何とでもなる。『大金』や『管理』との言葉は信ぴょう性に乏しい」と発言そのものを否定していた。しかし、報道機関から改ざんの可能性が低いと何度も指摘され、「信じられないが、私の言葉なんでしょう」と認めた。
会見中、中尾氏は何度も上を見て首をひねる様子を見せ、県民への説明が十分かと問われると、「納得しないでしょう。だが、お金の授受はない」と主張。今後の対応については「私は悪者になっている。何をやっても駄目かな」とこぼした。
今後の展望
今回の会見で中尾氏は音声データを認めたものの、金銭授受を否定したため、疑惑の全容解明には至っていない。県民や議会内からはさらなる説明を求める声が上がっており、今後の捜査や議会の対応が注目される。



