フランス在住14年のトレオレル美智子さんは、日本と異なるフランスの順番待ちシステムに驚かされたという。名前を書く紙も整理券も列もないのに、順番を守れる仕組みがある。
フランス流の順番待ち
日本人は「順番を守る」「きれいに列に並ぶ」ことを世界中から高く評価されている。SNSでは、日本人が駅や飲食店などで列をなす写真や動画がよく拡散される。一方、フランスには日本のような長い行列は存在しない。長時間立ったまま動かず待つことは考えられないようだ。しかしそれは「順番を尊重しない」という意味ではない。
著者が暮らす街には外国人はほとんどいない。外見から外国人とわかる著者は、日常的に「どこの国から来たの?」と尋ねられる。日本と答えると、皆驚くと同時に喜んでくれる。その瞬間から著者は「日本人代表」となり、行動や言動が日本のイメージとして受け取られる。
役所での遭遇
ある日、著者は役所でフランス流の順番待ちシステムに直面する。その役所では、日本のように部署に分かれておらず、一人の役員が一つのデスクで全用件を受け付けていた。受付もなく、入るとすぐ待合室で、順番が来ると奥の扉を開けて入室する仕組みだ。
しかし、自分の順番がわからない。名前を書く紙もなく、整理券や番号もない。列もないため、椅子に来た順に座るのかと思ったが、椅子はバラバラに空いており、後から来た人も好きな場所に座っていた。順番を守りたいのに把握できない。



