中小機構のシステム改修、契約8回やり直し962億円に膨張…検査院指摘
中小機構システム改修、契約8回やり直し962億円に

中小企業庁所管の独立行政法人「中小企業基盤整備機構」(東京)が運営する共済加入者の情報管理システム改修事業で、発注内容の検討が不十分だったため契約を8回やり直し、契約金が当初の1.7倍の計962億6777万円に膨らんだことが、会計検査院の調査でわかった。

利用開始は3度延期され2028年2月に

新システムの利用開始時期は昨年7月を予定していたが、契約変更に伴い3度延期され、2028年2月にずれ込むという。

機構が運営する共済は、中小企業が社員の退職金支払いや取引先の倒産に備えて加入する。加入者は延べ239万事業者。

契約金が増加、679億円は支払い済み

検査院によると、機構は20年1月以降、老朽化したシステムを改修するため、富士通など20社と計555億4661万円で26の契約を結んだ。

しかし、このうちシステムの核となる設計開発契約で、現在のシステムの問題点を精査せずに発注書を作成していたことが判明。今年3月までに計8回、契約をやり直し、17件の業務が追加されたことで契約金が増加した。すでに679億円は支払い済みだという。

機構が謝罪、理事長が報酬を自主返納

機構は「利用開始時期が遅れ、費用もかかってしまい、おわび申し上げる」と謝罪。宮川正理事長が、月額報酬の20%を2か月間自主返納するという。