大阪依存症対策センターの基本構想案、IR開業見据え公表
大阪依存症対策センター構想案、IR見据え公表

大阪府は31日、カジノを中核とした統合型リゾート(IR、2030年秋開業予定)に先駆けて開設を目指す「大阪依存症対策センター(仮称)」の方向性を示す基本構想案を公表した。来年3月にはより詳細な内容を盛り込んだ「基本計画」を策定し、センターの開設準備を本格化させる。

センターの4つの主な機能

センターは、依存症の相談や啓発の司令塔となる施設で、ギャンブルだけでなく、アルコールや薬物などの依存症にも対応する予定だ。カジノ開業によるギャンブル依存症拡大への懸念に対応するため、府と大阪市が2029年度中の開設を目指している。

基本構想案は、31日に市内で開かれた「ギャンブル等依存症対策推進会議」で示された。依存症を「意志の弱さや性格の問題ではなく、誰でもなる可能性がある」と定義づけ、「依存症対策のトップランナーを目指す」との目標を掲げた。

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センターの主な機能としては、〈1〉当事者や家族からの相談を受け、医療機関や自助グループなどへつなぐ「ワンストップ支援・コーディネート」〈2〉依存症に関する正しい知識や情報を伝える「普及啓発・情報発信」〈3〉依存症を取り巻く状況を把握する「調査・分析」〈4〉専門知識を持った医師や支援者などの「人材養成」――の四つを示した。

専門人材の育成が課題

センターにはケースワーカーや保健師、医師を配置し、開所時間は平日の夕方以降や休日も想定する。相談は対面だけでなく、電話やオンライン、SNS、生成AI(人工知能)の活用を検討している。設置場所は現時点で決まっていない。

この日の会議は、医療関係者や法律家、当事者団体のメンバーら20人の委員で構成。委員からは「(医療機関や自助グループに)紹介するだけでは、つないだことにならない。継続的なフォローが大事だ」「(依存症の当事者や家族と)伴走することを心がけてほしい」などきめ細かな対応を求める意見が出た。

依存症を巡っては、専門人材の少なさが課題となっている。委員からは「途切れず(専門人材を)派遣するのは非常に難しい」など、人材育成を重視する声も目立った。

実証事業で具体化へ

府・市は9月9日~10月6日、大阪・梅田の商業施設「E-ma(イーマ)」で依存症に悩む人から実際に相談を受け付ける「実証事業」を行う。その結果を踏まえてセンターの具体的な組織体制などを検討し、基本計画に盛り込む方針。

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