大阪・関西万博のパビリオン建設費未払い問題で、被害を訴える下請け業者でつくる「被害者の会」が21日、大阪府庁で記者会見を開いた。万博閉幕から1年を経ても解決の糸口すらつかめない業者が大半といい、「問題を矮小化(わいしょうか)せず、支援策を」と改めて国や博覧会協会、大阪府・市へ救済を求めた。
被害総額は1億円超、3業者が会見で実情訴える
大阪・関西万博では、11カ国以上のパビリオンの工事に携わった下請け業者らが建設費の未払いを訴え、被害総額は1億円超にのぼるとされる。
会見には、アンゴラやマルタ、セルビアなどのパビリオン建設に携わった下請け業者3人が出席。このうちセルビア館の工事を担当した業者はこの問題がきっかけで仕事を離れざるを得なかったが、「何か(解決に向けて)歯車が動いたらと思い、会社を(たたむのではなく)休眠状態にしているが、どうしようもない状態だ」と話した。
マルタ館担当者は約1億2000万円求め係争中
マルタ館の工事に携わった京都府の建設会社代表は、元請け企業のGLイベンツを相手取り、約1億2000万円の支払いを求めて1年超にわたり係争中といい、「未払い全額を補填(ほてん)してほしいということではなく、今を乗り越える最低限の力を貸してほしいという願いすら見捨てられた」と訴えた。
アンゴラ政府から一部支払い、他国にも救済拡大求める
被害が一部救済されたケースもある。同会代表でアンゴラ館の工事に携わった香川県の設備会社社長は、アンゴラ政府から被害額約4300万円のうち約1700万円が支払われたことに触れ、「アンゴラ政府の人道的な配慮も踏まえ、(大阪府などでも)議論を加速化し少しでも早く救済につなげてほしい」と求めた。
建設費未払い問題を巡っては、博覧会協会副会長で大阪府の吉村洋文知事は、下請け業者と発注業者の間で債権の有無が争われていることを理由に、立て替え払いなど一時的な救済措置を行うことについて否定的な考えを示している。