択捉島でロシア人ハンターがクマ警戒、日本人墓地で慰霊祭 北方領土墓参団
択捉島でロシア人ハンターがクマ警戒、日本人墓地で慰霊祭

2011年7月27日、択捉島留別村の海岸に上陸した北方領土墓参団は、猟銃を携えたロシア人ハンター3人に先導され、腰の高さほどの草を分け入って約20分歩き、留別墓地で慰霊祭を行った。ハンターたちは周囲を見渡せる丘に登り、ヒグマを警戒した。

7年ぶりの墓地訪問、23人が参加

今回訪れた墓地は択捉島中央部の留別、ポンヤリ、オダイベケの3カ所。島内には日本人墓地が17カ所あり、留別墓地を訪れるのは7年ぶり。元島民やその2世ら23人が参加した。砂地の墓地は地形が少しずつ変化するため、墓標を探すのも難しい状況で、集落の面影もほとんど残っていない。

択捉島の自然と現在の状況

択捉島は北海道根室市の北東150キロに位置し、長さ204キロ、総面積3184平方キロの細長い島。鳥取県に匹敵する広さを持つ日本最大の島だ。標高の低い場所でもエゾカンゾウやテガタチドリなど多くの高山植物が見られる。島では少し歩くだけで、数時間前のものとみられる大きなクマの足跡やフン、穴を掘った跡に遭遇した。最近、白いヒグマが発見されるなど、生態系には未知な部分も多い。

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終戦当時、択捉島に住んでいた日本人は約3600人。現在は6000人以上のロシア人が暮らしているとされる。

元島民の思い

墓参団の最年長者で、択捉島蘂取村出身の岩田宏一さん(82)は「サケやマスを手づかみで捕ったことを思いだす。16歳で引き揚げ船に乗せられたときは、問題の深刻さを感じなかった。択捉生まれのロシア人も増えている。解決に時間がたちすぎた」と話した。内保地区出身の佐々木正子さん(75)は「思い出も財産もすべて島に置きざりにしたまま。今も納得できない。墓参くらい自由にしたい…」と唇をかんだ。

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