熊本地震1か月、岩手から医療・福祉支援続く 被災者の健康維持に尽力
熊本地震1か月、岩手から医療・福祉支援続く 被災者の健康維持に尽力

最大震度7を観測した熊本地震は、28日で発生から1か月となった。被災地では今も揺れの爪痕が残り、連日の暑さや避難所生活の長期化が懸念されている。県内からは医療や福祉関係者らが応援に入り、被災者の健康維持や災害関連死の防止などに取り組んでいる。(嘉藤大太、押尾郁弥)

医療チームが避難所を巡回

日本赤十字社県支部は医師、看護師ら8人を11日から6日間派遣した。震度7の揺れに見舞われた宇城市内6か所の避難所を巡回し、避難者らの健康管理を担った。

支援活動では現地の医療機関との連携に奔走した。避難所では先行きの見通せない生活への不安からか、心の不調を訴える被災者もいた。地震直後で現地の医療体制が混乱する中、班長を務めた医師の大塚観喜さん(31)は「適切な医療を届けたい」と、医療機関と連絡を取り合った。

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避難所生活の長期化に伴うエコノミークラス症候群も懸念された。チームは、若い避難者に日中の外出を呼びかけ、高齢者には専用の健康器具を貸し出すなど対策を講じた。避難所では運営側の人手が不足しており、各地から届いた物資の整理や清掃を買って出たこともあったという。

看護師が訴える備えの大切さ

メンバーの一人で盛岡赤十字病院の看護師長、田中陽子さん(47)は東日本大震災や4月の大槌町の山林火災の現場などで支援を経験。熊本でも日頃の備えの重要性を実感し、「避難所には赤ちゃんの世話をしながら避難生活を送る母親もいる。災害時でも幼い子どもを支援できるよう対策が必要だ」と訴える。

福祉チームが高齢者施設を支援

高齢者施設では、大船渡市の社会福祉法人「典人会」が支援にあたった。10年前の熊本地震でも活動した同法人は、7月30日から8月3日までの5日間、4人体制のDCAT(災害派遣福祉チーム)を第1陣として派遣した。

チームは震源近くの甲佐町や氷川町など計13か所の高齢者施設を回り、食料や介護用品などの支援物資を届けた。入居者の食事の介助に加え、爪切りなどのフットケアも実施。リラックスした様子で昔話をする入居者もいたという。

被災直後の各施設では家具や書類が散乱。甲佐町の施設では、自宅が被災して出勤できない現地の職員に代わり、片付け作業や壊れて傾いたままの介護用ベッドの修理にもあたった。

現地では連日40度に迫る暑さが続く中、停電でクーラーを使えず、うちわで入居者をあおいで対応する施設もあった。八代市のグループホームでは断水の影響で5日以上、入浴できない状況が続いていた。チームは少しでも清潔に過ごせるよう、ぬらしたタオルで入居者の体を拭った。

同法人の内出幸美理事長(66)は「被災地の高齢者施設ではまだまだ課題が山積している。支援のニーズをくみ取りながら引き続きチームを派遣していきたい」と話した。

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