立ち入り検査を開始
公正取引委員会は28日午前、東海地方の分譲マンションの管理組合が発注する大規模修繕工事で談合を繰り返した疑いがあるとして、設計コンサルタント会社「T.D.S」(東京)と修繕工事会社二十数社に対し、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査を開始した。
公取委は既に関東地方のマンション修繕工事を巡る談合疑惑でも調査を進めており、別の設計コンサルや工事会社約40社の同法違反を認定し、行政処分の排除措置命令を出す方針。今回、東海地方でも同様の談合が行われている可能性が高まり、調査に乗り出した。
検査対象企業
立ち入り検査を受けている工事会社は、業界大手の「大京穴吹建設」「建装工業」「長谷工リフォーム」(いずれも東京)など関東のマンション談合疑惑で調査中の約10社に加え、東証プライム上場の「浅沼組」(大阪)、「ユニホー」(愛知)など計二十数社に上る。
関係者によると、各社は遅くとも数年前から愛知、岐阜、三重の各県に所在するマンション管理組合発注の大規模修繕工事の見積もり合わせで、事前に話し合って受注予定業者を決めていた疑いがあるという。
受注調整の仕組み
マンション管理組合から工事業者の選定支援などを委託された「T.D.S」が、工事業者側と話し合って受注予定業者を決め、見積もり合わせで他の工事業者に高い金額を設定させるなど、受注予定業者が有利な条件になるよう受注調整を図っていたとみられる。
談合で修繕工事の総額が相場よりつり上げられ、マンション管理組合側の支出が増えていた模様だ。「T.D.S」は受注工事業者からマージンを得ていたとみられ、公取委は受注の経緯などを調べていく方針。
関東地方でも調査進行中
マンションの修繕談合を巡っては、公取委が昨年3月、工事会社側に初めて立ち入り検査を実施。設計コンサルの「翔設計」(東京)と「リノシスコーポレーション」(大阪)が受注調整に関与していたことが判明し、工事会社約40社とともに同法違反が認定される見通しになっている。
28日に立ち入りを受けた各社は取材に対し、「事実関係を確認中」などとコメントした。



