相次ぐ死刑執行 イランは見せしめやめよ
相次ぐ死刑執行 イランは見せしめやめよ

米イスラエルによるイラン攻撃が始まった2月末以降、イラン国内で死刑執行が相次いでいる。ターク国連人権高等弁務官によると、国家安全保障関連の罪で、3月19日から少なくとも56人の処刑が確認された。

死刑は究極の刑罰であり、適正な法的手続きや公正な裁判が不可欠だ。だが、政権に批判的なこれらの人々には行われておらず、断じて容認できない。イラン指導部は体制維持のための恣意的な死刑執行を停止すべきである。

反政府デモ参加者への処刑

56人のうち、約半数が今年初めに激化した反政府デモに関わった人々という。このデモでは、ハメネイ政権(当時)の圧制や物価高などの失政に人々が声を上げた。政権の鎮圧部隊が数千人を殺害し、多数を逮捕した。今回の相次ぐ処刑は、政権に歯向かう市民に対する残忍な見せしめにも等しい。

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国連によれば、容疑者への拷問で自白を強要し、死刑に至る例が相次いでいる。約3時間という短時間の非公開審理だけで12人が死刑判決を受けたほか、18歳の若者が米国やイスラエルを利したとのスパイ容疑で、逮捕からわずか数週間で死刑を宣告されたケースもある。「神への敵意」を示したなどの罪で、イラン中部の町では公開での処刑も行われた。非人道的と言わざるを得ない。

国際社会の非難と今後の懸念

今も100人以上が死刑執行の恐怖にさらされているという。イランの司法長官は「(処刑は)国民からの正当な要求」を反映したものだと主張している。ターク氏は「死刑が国民に恐怖心を植え付け、反対意見を抑圧するために使われている」と非難した。モジタバ政権は耳を傾けなければならない。

国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」によると、イランでは昨年、45人が政治的理由で処刑された。モジタバ政権の強硬姿勢は強まっているとされ、処刑は今後さらに増える恐れがある。

米国の対応への不満

米国がイランとの戦闘終結に向け、6月に署名した覚書14項目に、イラン市民の保護に関する条項が含まれていないことへの不満が元米政府高官や人権団体などから出ている。トランプ米政権はイランとの再協議に臨む際、市民の人権尊重をイラン当局に確約させる必要がある。

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