広島は6日、81回目の原爆忌を迎えた。広島市中区の平和記念公園では同日朝、平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)が営まれ、被爆者や遺族らが犠牲者を悼んだ。
式典には、被爆者や遺族、高市首相のほか、過去最多となる121の国・地域と欧州連合(EU)代表部の大使らが参列。原爆投下時刻の午前8時15分に参列者全員で1分間の黙とうをささげた。ロシアや中国は出席しなかった。
核軍縮を巡る厳しい現状
核兵器を巡っては、今年2月に米露の核軍縮枠組み「新戦略兵器削減条約(新START)」が失効。4~5月には核拡散防止条約(NPT)再検討会議で、核軍縮への道筋を示す成果文書が不採択となった。
広島市の松井一実市長は平和宣言で、「自国の繁栄のための武力行使を認めることは、第三のヒロシマ・ナガサキを作り出すことになりかねない」と警鐘を鳴らし、「核兵器廃絶という理想を理想で終わらせない行動を起こす必要がある」と訴えた。
首相のあいさつと犠牲者の増加
高市首相はあいさつで、「我が国は『非核三原則』を堅持しており、唯一の被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けた努力を続けていく使命を担っている」と述べた。
原爆死没者慰霊碑に奉納された名簿には、この1年間で死亡が確認された被爆者4393人の名前が書き加えられ、死没者は35万3639人となった。厚生労働省によると、被爆者健康手帳を持つ人は今年3月末現在で9万1105人で、前年より8025人減少した。平均年齢は86.66歳となっている。



