福岡県議会の正副議長ポストを巡る現金授受疑惑で、元議長の吉松源昭県議から現金の受け取り先として名指しされた中尾正幸県議が14日、福岡市内で記者会見を開いた。中尾氏は、吉松氏が現金を要求された際に録音したとされる音声記録について、自身の声であることを大筋で認める一方、金銭の授受は改めて否定した。
中尾氏、会見でAI捏造の可能性に言及
会見の冒頭、中尾氏は「会話も含めて信ぴょう性に乏しい。今どきはAI(人工知能)で何とでもなる」と述べ、音声記録が捏造された可能性を示唆した。また、吉松氏が実際に現金1000万円を中尾氏らに渡したとする令和元年10月16日の音声記録が存在しないことを指摘し、「受け渡しの音声がないなら、受け渡しの事実がなかったということだ」と主張した。
追及受け説明変遷、会話自体は認める
しかし、報道陣からの追及を受けるうちに、中尾氏の説明は変遷。最終的には「私の声紋なんだろう。会話もしたんだろう。でもお金の授受はない。記憶にない」と述べ、会話をしたこと自体は大筋で認めるに至った。音声記録には中尾氏とされる人物が「大金やけん。管理しとかんとね」と発言する部分があるが、この発言の意味を問われると「分からない」と答えるにとどまった。
疑惑の経緯と今後の展開
この疑惑は、吉松源昭県議が2025年に発売した著書で、2019年に正副議長ポストを巡り中尾氏らに現金1000万円を渡したと記述したことから表面化。吉松氏は録音データも提出しており、中尾氏が現金を要求したとされる内容が含まれている。中尾氏は一貫して金銭授受を否定しており、今後、県議会や捜査当局の対応が注目される。



