「赤い羽根共同募金」を運営する社会福祉法人「北海道共同募金会」(札幌市)で約1億8千万円が使途不明になっている問題で、会計責任者だった元事務局長(58)が理事会の承認を偽り、道内の二つの金融機関から少なくとも計1億9千万円を不正に借り入れていたことが18日、同会への取材でわかった。使途不明金による資金不足を隠すためだったとみられ、同会は刑事告訴に向けて捜査機関に相談している。
承認ないまま融資、議事録も偽造
同会によると、7月に懲戒解雇された元事務局長は昨年、手続きに必要な理事会の承認を得ないまま、金融機関2カ所から1億円と9千万円の融資をそれぞれ受けていた。
このうち9千万円の融資については、2023年から3年連続で春ごろに借り入れては、年度内の返済を繰り返していたという。同会は本人の机の中から、理事会が承認したとする昨年4月28日付の議事録の写しを見つけた。実際はその日に理事会は開かれておらず、会長署名の筆跡も本人のものとは異なっていた。会では金融機関に提出する文書を偽造したとみており、別の機関からの1億円の借り入れについても同様の手口だったとみている。
第三者委員会設置へ、賠償も検討
同会は、弁護士らによる第三者委員会の設置を検討し、損失の全容解明を進める方針。札幌市からの是正要求を受け、近く改善報告書を提出する。再発防止に向け、新たな事務局長に金融機関出身者を登用する予定で、助成金の不足分については役員らによる賠償も今後検討していくという。



