「上司の機嫌を取る」のが仕事? 社員の8割が不満を抱える職場の現実
「上司の機嫌を取る」のが仕事? 社員の8割が不満

「上司の機嫌を取る」ことが仕事の一部になっている――。東洋経済が実施したアンケート調査で、回答者の約8割がそう感じていることが明らかになった。職場の人間関係にエネルギーを奪われ、本来の業務に集中できないという声が相次いでいる。

「上司の機嫌取り」が日常化する職場

調査は2023年11月、全国の20~50代の会社員500人を対象にインターネットで実施。その結果、「上司の機嫌を取ることが仕事の一部になっている」と答えた割合は79.2%に達した。特に、「毎日のように感じる」が32.4%、「週に数回程度」が26.8%を占め、常態化している実態が浮き彫りになった。

「上司の機嫌が悪いと、会議の空気が凍りつく。発言するのもためらわれる」(30代男性、製造業)といった声が寄せられた。また、「朝の挨拶の反応でその日の仕事のやりやすさが決まる」(40代女性、サービス業)との回答もあり、上司の機嫌に左右される職場環境が広がっている。

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生産性への悪影響とストレス

このような状況は、社員のモチベーションや生産性に悪影響を及ぼしている。調査では、「機嫌取りに時間を取られて業務が遅れる」と答えた人が45.6%に上った。さらに、「上司の機嫌を気にすることでストレスを感じる」は82.1%に達し、メンタルヘルスへの影響が懸念される。

職場の人間関係に関する専門家は、「上司の機嫌取りが常態化すると、部下は萎縮し、新しいアイデアや意見を言いにくくなる。組織全体の創造性が損なわれる」と指摘する。実際、調査では「上司の機嫌が悪いと、自分の意見を控える」と答えた人が67.3%にのぼった。

対策と今後の課題

企業側の対策も求められる。調査では、「上司の機嫌取りをなくすために、評価制度の見直しが必要」と考える人が68.5%に達した。また、「上司自身が自分の機嫌をコントロールする研修を導入すべき」との意見も52.3%あった。

一方で、「上司の機嫌を取ることは、社会人として必要なスキル」と捉える声も一部にある。しかし、多くの社員は「業務外の負担」と感じており、職場環境の改善が急務だ。東洋経済の調査は、日本の職場に根深く残る人間関係の問題を浮き彫りにしている。

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