築58年「滝山団地」、NHKドラマ『団地のふたり』で再生 住民高齢化やバス減便を乗り越えた理由
築58年「滝山団地」、NHKドラマで再生 住民高齢化やバス減便を乗り越えた理由

NHKドラマ『団地のふたり』の舞台として注目を集める東京都東村山市の滝山団地。築58年を迎え、住民の高齢化やバス減便といった課題を抱えながらも、撮影オファーを機に再生への道を歩んでいる。制作スタッフは撮影の半年ほど前から各地の団地をリサーチし、滝山団地から寄せられた「団地あるある」がそのまま脚本に採用された。

撮影は21日間、悪天候を演出に活かす

滝山住宅管理組合によると、撮影期間は実に21日間。ロケ期間は悪天候に悩まされたが、名取裕子さん演じる「福田」がスーツケースを引きずって歩くシーンや、由紀さおりさん演じる「佐久間」の引っ越しのシーンでは、雨をそのまま演出に取り入れて撮影されたという。こうしたハプニングも含めて、昭和の雰囲気を今に残す「団地の飾らない日常風景」がドラマの世界観にマッチした。

コロナ禍以降、撮影オファーが殺到

滝山団地に最初の撮影オファーがあったのは、是枝裕和監督による映画『海よりもまだ深く』(2016年)。このときは橋爪功さんらが訪れたが、メインのロケ地は是枝監督自身が暮らしていた清瀬市の「旭が丘団地」で、滝山団地は本編にははっきりとは登場しなかった。

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転機となったのは2020年、柄本佑さんと柄本時生さん兄弟の短編映画の撮影オファー。新型コロナウイルスの影響で撮影は中止になったが、これを機に同団地ではブログなどを通じて施設の魅力を内外に発信するようになった。その後、映画『あちらにいる鬼』(2022年)の撮影オファーが舞い込み、ドラマ『日曜の夜ぐらいは…』(2023年、テレビ朝日)では重要なロケ地として登場。清野菜名さん、岸井ゆきのさん、生見愛瑠さん、岡山天音さん、宮本信子さんらが同地で撮影に臨んだ。

作品のファンに人気の「パンダのオブジェ」も実在

『団地のふたり』のモデルとなった部屋の寝室には、竣工当時の名残が随所に残り、ベランダからの景色は『しあわせは食べて寝て待て』で見覚えのある光景だ。作品のファンに人気の「パンダのオブジェ」も実在し、団地のレトロな室内にセンスよく並んだインテリアが、ドラマの世界観を支えている。ロケ地研究家の古関和典氏が、実際の部屋を訪ねてその魅力を紹介する。

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