ネバダ大学ラスベガス校のマイケル・イースター教授は、著書『快適さの罠:私たちの祖先が経験した「不快さ」が人生を充実させる』(東洋経済新報社)の中で、現代人の食事習慣が健康に与える影響を指摘している。同書によれば、一日中空腹を感じることなく過ごす現代人は、病気や老化の元となる「ゴミ細胞」を体内にため込んでしまうという。
祖先は一日中食べていなかった
人類学者や歴史学者の研究によると、私たちの祖先はつねにある程度の空腹を感じながら生きていたとされる。イェール大学で食の歴史を研究する学者たちは、完全な絶食状態が長期間続くことはまれで、何も食べない日があってもせいぜい1日程度だったと考えている。
専門家の間では、当時の人々は一日中食べ続けておらず、1日の食事はおそらく1度か2度だったという点で一致している。食事の合間に自動販売機のスナックを食べたり、フラペチーノを飲んだりすることもなかった。
現代人は15時間飲食し続ける
一方、ソーク研究所のサッチン・パンダ博士の研究によると、平均的な現代人は1日あたり15時間にわたって飲食しているという。朝起きた瞬間からカロリーを摂取し、寝る直前まで食べ続ける生活が、空腹を感じる機会を奪っている。
このような「食べない時間」の欠如が、有害な細胞を間引く「体のゴミ出し」機能を妨げ、病気や老化のリスクを高める可能性があると指摘されている。空腹の状態が健康を保つ上で重要であり、「何を食べるか」よりも「食べないこと」が鍵を握るという。



