順天堂大学医学部特任教授の小林弘幸氏は、自身の著書『メンタルは肉体が9割』(宝島社)において、朝の過ごし方がその日のメンタル状態を大きく左右すると指摘している。特に、起床直後に実践すべき具体的な習慣を紹介している。
朝日が体内時計をリセットし、セロトニンを分泌
小林氏によると、人間の体内時計は地球の24時間よりもわずかに長い周期で動いているため、放っておくと徐々に後ろにずれていく。このずれを毎朝リセットするのが朝の光だという。朝日を浴びると脳が「朝が来た」と認識し、自律神経が夜の休息モードから日中の活動モードへと切り替わりやすくなる。朝の光は目を覚ます合図であり、体と心に一日の始まりを知らせるスイッチの役割を果たすと小林氏は説明する。
さらに、朝日を浴びることで「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が促される。セロトニンが不足すると、気分の沈み込みやイライラ、やる気の低下につながる。朝の光でセロトニンの分泌が促進されれば、心は安定しやすくなる。理由もなく気分が重い、午前中にエンジンがかからない、何となく不安感が強いという人ほど、朝日を浴びる習慣を試す価値があると小林氏は述べている。
カーテンを開けた後は軽い運動と常温の水を
小林氏は、カーテンを開けて朝日を浴びた後、軽く体を動かすことを推奨している。これにより、体が活動モードへとスムーズに移行するという。また、「目覚めの1杯の水」を飲むことも重要だと指摘する。ただし、冷たすぎる水は自律神経に負担をかけるため、常温の水をゆっくり飲むのが理想的だとしている。
朝はとにかく「ゆっくり」動くことが大切で、深い呼吸が心のゆとりにつながると小林氏は強調する。もし忘れ物をしてしまったような時こそ、ひと呼吸入れることで、メンタルの乱れを防ぐことができると述べている。



