「かため」の歯ブラシは歯ぐきを傷つける 医師が教える歯周病予防の正しい選び方とホテル備え付けのリスク
「かため」の歯ブラシは歯ぐきを傷つける 医師が教える歯周病予防の選び方とホテル備え付けのリスク

歯周病を防ぐには、毎日の歯磨きで使う歯ブラシ選びが重要な鍵を握る。歯科医がすすめる歯周病予防の「理想的な歯ブラシ」には、かなり共通した特徴があるという。

40年間の医師生活で2500人の最期を看取ってきた長尾和宏さんは「『かため』の歯ブラシは歯ぐきを傷つけ、歯肉退縮を招くリスクがある。靴選びのように個人にフィットしたものを選ぶことが、歯周病予防の第一歩になる」という。

「かため」は歯ぐきを傷つける

理想的な歯ブラシの条件として、まず毛の硬さは「やわらかめ」もしくは「ふつう」がおすすめだ。「かため」は歯ぐきを傷つけたり、歯肉退縮(歯ぐきが下がること)を招いたりするリスクがある。特に、歯磨きの後に口の中が出血するなど歯ぐきが弱い人は「やわらかめ」を選ぶべきだとしている。

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ヘッドの大きさは「小さめ」が良い。小さいほうが奥歯の裏側や歯並びの悪い部分に届きやすく、前歯2本分くらいの幅が目安となる。毛先の形は、先端が細く加工されたテーパード毛を選ぶと、歯周ポケット周辺を磨きやすい。

ビジネスホテルの備え付けは避ける

毛の密度は高すぎないほうがよい。ぎっしり密集したほうがよく磨けそうな印象があるが、実際は歯垢が毛の間に詰まりやすいというデメリットがある。適度な密度のほうがカスをかき出しやすい。持ち手は細かい動きがしやすいストレート形状が良く、電動歯ブラシも「手磨きが苦手」「短時間で効率よく磨きたい」人に向いている。

歯ブラシ選びはウォーキングの靴選びと同じで、個人の歯に合わせてフィッティングできるほどだ。合わない靴で歩けば靴擦れが起きるように、合わない歯ブラシは逆効果になる。ビジネスホテルのアメニティのような歯ブラシはなるべく避け、旅行や出張でもマイブラシを持ち歩くことがすすめられている。

ビジネスホテルの歯ブラシは毛先が硬く尖っていることがある。硬すぎる歯ブラシは歯ぐきを傷つける恐れがあるため、使う場合は軽く当てるなどの注意が必要だ。歯ぐきに傷がつくと何らかの菌に感染しやすくなり、歯周病になるリスクが高まる。

歯磨き粉も相談して選ぶ

歯磨き粉も、かかりつけの歯科医や歯科衛生士とよく相談して、歯周病予防に効果があるものを選ぶのが良い。少しくらい高くても、効果を考えれば安いものだという。高い歯ブラシには高い理由があり、きめ細かくてやわらかく、傷つけない機能を目指して作られた製品を使うことが体を気遣うことにつながる。長尾さん自身も「私も恥ずかしながらこの年で気がつきました」と記している。

※本稿は、長尾和宏『病気の9割は自分で治せる!』(PHP新書)の一部を再編集したものです。

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