厚生労働省は2026年6月から、生後6か月から4歳の乳幼児を対象に、新型コロナウイルスワクチンの定期接種を開始する方針を固めた。これにより、これまで任意接種だった乳幼児へのワクチンが公費で受けられるようになる。同省は専門家の意見を聞いた上で、正式に決定する。
乳幼児への接種、なぜ定期化へ
厚生労働省によると、乳幼児は新型コロナウイルスに感染した場合、重症化リスクが高いとされる。特に基礎疾患を持つ子どもや、生後6か月未満の乳児は注意が必要だ。2025年までのデータでは、5歳未満の感染者数は全年代の約1割を占め、そのうち約0.1%が重症化していた。こうした状況を受け、同省は定期接種化を検討してきた。
接種回数は、生後6か月から4歳までの子どもに対して3回を基本とする。1回目と2回目の間は3週間、2回目と3回目の間は8週間以上の間隔を空ける。使用するワクチンは、ファイザー社製の乳幼児用ワクチンが想定されている。同ワクチンは2025年に国内で承認され、安全性と有効性が確認されている。
5歳以上の接種は継続、高齢者も対象
一方、5歳以上の定期接種は引き続き実施される。特に65歳以上の高齢者や基礎疾患を持つ人には、重症化予防のため接種が推奨される。2025年秋からの接種では、オミクロン株対応の2価ワクチンが使用されており、効果が確認されている。
厚生労働省の担当者は「乳幼児への定期接種化により、重症化リスクをさらに減らしたい。保護者にはメリットを理解した上で接種を検討してほしい」と話している。また、副反応については、発熱や接種部位の痛みなどが報告されているが、重篤な副反応は稀だとしている。
今後のスケジュールと課題
定期接種の開始は2026年6月を予定。対象となる乳幼児は約300万人と見込まれている。接種は市区町村が実施し、費用は全額公費で賄われる。ただし、ワクチンの供給体制や接種会場の確保が課題となる。特に離島や過疎地では、医療機関の少なさが懸念される。
厚生労働省は「2026年春までに、すべての自治体が準備を整えられるよう支援する」としている。また、保護者への情報提供も重要で、リーフレットやウェブサイトを通じて接種の意義や注意点を周知する方針だ。



