胸を失い温泉に行けなくなった友人の声がきっかけ…人工ボディ製作者が社会の無理解に挑む
胸を失い温泉に行けなくなった友人の声がきっかけ…人工ボディ製作者の挑戦

乳がんの治療で胸を失った後、温泉に行けなくなった――。エピテみやび株式会社代表取締役の田村雅美さんのもとには、こんな悩みを抱える人々が訪れる。田村さんは、病気や事故で失った体の一部を補う「エピテーゼ」を製作している。これは、手足の指や爪、乳房、乳頭などを医療用シリコンで作る、本物そっくりの人工ボディだ。

心の傷に寄り添うエピテーゼ製作

エピテーゼは、それぞれの人の悩みや希望に合わせて形や色を調整し、自然な見た目に仕上げる。失った部分に身に着けることで、見た目の変化による悩みを和らげることができる。田村さんはカウンセリングから製作、アフターフォローまで、一人ひとりの体の状態や希望に合わせて対応している。乳房などデリケートな部位の相談にも応じており、製作だけでなく、その人が抱える悩みにも向き合っている。

当事者に必要な情報が届いていない現状

田村さんがエピテーゼ製作を始めたきっかけは、胸を失った友人の声だった。現在は、当事者が直面する「地域格差」や「周囲の無理解」といった社会課題の解決にも取り組んでいる。エピテーゼの普及と人材育成を担う「日本エピテーゼ協会」の展望にも注目が集まる。

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