133センチ低身長女性「子ども扱い」にモヤモヤ…ロリータで自分らしく
133センチ低身長女性、子ども扱いにモヤモヤ ロリータで自信

身長133センチの夕霧わかなさんが、「一生聞かれるやつ!」と題した動画で、周囲から「なぜ133センチ?」「小人症?」「栄養不足?」などと聞かれる悩みを訴えた。この動画は140万回再生を超え、「個性の1つに必ず理由なんていらない」「なんでも病気にしたがるよね」などのコメントが寄せられた。夕霧さんに、低身長による苦労やコンプレックスとの向き合い方について聞いた。

「これが私だから、これ以外の人生が想像つかない」

自身が周りより背が低いと意識し始めたのは高校生くらいの頃。「すれ違う子どもに『ちっさ!』とよく言われていたので、小さいのだろうなと思っていました。ただ、客観的事実なのでそこまで腹も立たなかったし、悪口を言われているという認識もありませんでした」

子どもの頃や思春期に体型や将来への不安はあったかとの問いには、「背が高くなりたいかと言われても、そこまで困ってないし、別にいいかな…という感じでした。『これが私だから、これ以外の人生なんて知らないし、想像つかない』というスタンスです」と答えた。

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日常の不便さと周りの反応に心を乱される負担

日常生活での苦労については、「私は昔から足を閉じて座ることが苦手で、どんなに意識をしてもひとりでに足が開いてしまうことに困っていました。誰もが普通にやっていることが、なぜ私にはできないのかと。高さを調節できる足置きを初めて体験した際、『足を揃えて座るって、こんなに楽なことだったのか』と衝撃を受けました」と話す。

また、動画撮影中に洋服屋で自分の動作を見て驚いたという。「服をラックから取る自分の何気ない動作が、大変不便そうでぎこちない様子だったのを見て驚きました。一般的な高さのラックが私には高すぎたんですね。自分ではごく普通に買い物をしているつもりでした。私にとって、椅子は足がつかないもの、冷蔵庫には手が届かないもの、それを当たり前として、疑わず生きているから不便に気がつけない。私が知らないだけで、一時が万事、こんな感じなのかもしれません」

初対面の人から悪気なく「子どもっぽい」と見られ、実年齢より若く扱われることについては、「昔はとても嫌でしたし、今でもモヤモヤすることはあります。背の低いことに対しては何とも思わないですが、昔から周りの反応に心を乱されることが多かったかもしれません」と明かす。

具体例として、「ロリータでもカジュアルな格好をしていても、店員さんが子どもに話すような口調で話しかけてきたり、飴をくれたりすることもあります。誰かと一緒に買い物に行けば、私の買い物なのに、店員さんは同行者にしか話しかけない。モヤモヤするけれど、相手に悪気はないから、そんな気持ちを抱くのもおかしい気がする。自分の気持ちのやり場がなく、疲弊していました」と語った。

「どんな装いをしてもジロジロと見られる」なら、好きな格好で

大人っぽい格好をして外に出ると、「『うわヤバ』『ちっさ!』『びっくりした』と通りすがりに言われたり、3度見くらいして顔を覗き込んでくる人もいます。大人っぽい格好することで、より身長とのギャップが際立つのでしょうね」と振り返る。

「結局、どんな装いをしてもジロジロと見られたり、子ども扱いをされたりしてしまうのなら、周りの目を気にするよりも、いっそ自分の一番好きな格好で過ごそうと思うようになりました。そして、今のスタイルであるロリータファッションに落ち着きました」

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親のポジティブな声かけがコンプレックス化を防いだ

低身長をコンプレックスと捉えたことはあるかとの問いに、夕霧さんは「私にとって、アトピーは明確にコンプレックスでしたが、低身長に関してはそんなことはなかったです。親からのポジティブな声かけがいつもあったので、コンプレックスにならなかったのかなと思います。背が低いからできないことも多かったのですが、家族は『背が低いから○○できない』ではなく、『背が低いからこそ○○できる』といつも私に声をかけてくれました」と説明。

「あなたはもともと可愛いけど、小さいことで可愛さがより際立つ、背が低いと人に顔を覚えてもらえて得だ、あなただけの魅力だなどと幼い頃からずっと言われていれば、段々そんな気がしてくるんですよね。物心がつく頃には『そういうものか』と疑いなく受け入れていました」

悩みと言えば服や靴のサイズに困ることくらいだといい、「ファッションが好きなのに、気に入った服のサイズがなくて諦める体験を毎日しているので。しかし逆に言えば、そういったときくらいにしか、身長について何か思うことはないかもです」と語る。

コンプレックスとの向き合い方「配られたカードでどう勝負するか」

同じように悩む若者へのメッセージとして、夕霧さんは「人生は、理不尽なことや、自分で選べないことも多いです。『どうして私ばかり!』と思うこともあるでしょう。生まれつきの重度アトピーや低身長、いじめなど、いろいろなことと向き合ってきた私ですが、実は自分の人生を特別ハードモードだと思ったことはないんですよね。何の苦しみもない人生を送ってる人なんて、どこを探してもいないからです。ありもしない『完璧な人生』なんて探し求めると、不幸になっちゃいます。どれだけ成功した人生を送っているように見える人でも、何らかの悩み苦しみを抱えているものですから。全ての人間にマイナス要素は授けられるもの、たまたま私が引いたのが、アトピーや低身長だったのかなあと思っています」と語る。

「何かが足りていれば何かが欠けている、人間ってそういう仕様になってるんです。コンプレックスや悩みなんて、どんな人にもあって当たり前。あることは前提で、嘆いたり恨んだりするよりも、配られたカードでどう勝負するか、どう立ち上がるか、どうやって勝つかを考えればいいだけ。良いカードも悪いカードも、自分の持っている手札をフルに使って、叶えたいものをどれだけ叶えられるか。人生はそういうもののような気がしています」

ロリータファッションがもたらした「新しい皮膚」

ロリータファッションを好きになったきっかけについては、「ロリータファッションには幼い頃から関心がありましたが、まさか自分が着るようになるとは思っていませんでした。アトピーで自分の見た目に自信がなかったときは、おしゃれをすることに抵抗があり、私が着ては服に申し訳ないような気持ちがありました。綺麗な服を着たって、どうせ血がついて汚してしまうだけだと。でも、SNSで年齢や体型にとらわれず、自由にロリータファッションを楽しんでいる先輩たちを見て勇気をもらい、『私も着てみたい』と思いました」と話す。

「ロリータに初めて袖を通した日、言葉にできない感動を覚えました。重度のアトピーで自信の持てなかった皮膚が、美術品のような美しい布で包まれていく様子は、まるで新しい皮膚を与えられたかのようでした。『新しい皮膚』と表現すると、『自分の肌を恥じて隠そうとしている』と感じる方もいるかもしれません。でも、まったく逆です。私は自分の肌を本当に愛せるようになったからこそ、ロリータを着られるようになりました。着飾ることへの負い目がなくなった。肌を覆い隠すためのものではなく、私にとって肌をより美しく見せ、彩ってくれる存在です。大切な自分の皮膚を、華やかな額縁に入れて飾ってあげたいと感じます」

「人に見られることをあんなに恐れていた私が、今ではロリータモデルとしてファッション雑誌に載せてもらったり、ランウェイを歩いたりしています。こんな変化が起きるなんて、自分でも信じられません。自信がなかったときと今とで、姿は大して変わっていない。ただ心が変わっただけ。ロリータは間違いなく私の人生を変えた服です。肌を隠すためではなく、もっと愛するために選んだ、私だけのお洋服です」

低身長さんに優しいロリータファッションの魅力

洋服選びの工夫として、「ロリータファッションは普通の服に比べて、低身長さんに優しいんです。私はロリータを着るようになってから着られる服の幅が広がって、すごく助けられています。例えば、ウエストの切り返し位置が合わずに胴長になってしまう現象は、低身長さんにとってはあるあるです。でも、切り返し位置が気になるときは、コルセットでゴージャスにカバーすればおしゃれに隠すことができます。また、切り返し位置が上のほうにあるハイウェストのデザインもあるので、これを選ぶと失敗しにくいです」とアドバイス。

「ジャンパースカートもオススメです。ワンピースだと袖の長さやウエスト位置が合わないことが多く、直すのが大変なのですが、ジャンパースカートは肩紐さえ短く直せば着られるものが多いです。ロリータファッションのブランドは、ジャンパースカートをたくさん出してくれるので、とてもありがたいですね。それに背中が編み上げになっているものが多いので、細身でもピッタリ着やすいです。低身長さんにこそ、ぜひ試してほしいファッションです! 布教みたいになっちゃいましたね(笑)」と締めくくった。