キャリア・教育 《嫁ぎ先の借金10億》を10年で返済…素人だった「経理部長妻」が社内で徹底させた"意外とシンプル"なミーティング 9分で読める 公開日時:2026/06/18 12:00
仕事の「ミス」を会社の財産に変えるために実践したミーティングとは(写真:foly/PIXTA)
太田 朝子 会社にお金を残す経営アドバイザー フォロー
ミスに潜む「取りこぼし(逸失利益)」とは?
会社の利益を増やすための第一歩は「ムダを省くこと」です。では、そのムダのなかで、一番高くつくものは何でしょうか。交際費? 広告費? それとも、残業代? 実は、もっと身近にあります。それは「ミス」です。
ここでいうミスとは、「確認すれば防げたのに、不注意で起こしてしまったこと」を指します。挑戦の途中でうまくいかない「失敗」とは、はっきり区別する必要があります。失敗は、次につながる「投資」です。一方、ミスは、何も生まない「浪費」です。両者は似ているようでも、意味はまったく違います。
失敗は経験として積み上がりますが、ミスは放置すれば、何度も会社の利益を削り続けます。だからこそ、ミスは会社にとってもっとも高くつくムダになります。1人の小さなミスでも、積み重なれば会社に大きな損失をもたらします。たとえば、書類の数字を一桁間違える。伝達ミスで納期が1日ズレる……どれも「すぐ直せば、大したことがない」ように見えますが、その裏では「時間」と「利益」、そして「信頼」が気づかない間に失われていきます。
ミスには2つの意味がある
「お嫁さんなのに経営に興味あるの?」。太田朝子さんが嫁ぎ先の町工場が抱えていた10億もの借金をわずか10年でほぼゼロまで返済するきっかけになったのは、当時、相談に訪れた税理士からかけられた、このひと言だったそうです。そんな太田さんが、素人でありながら会社の経理部長として会社の体質改善のために導入したある取り組みとは、いったいどんなものだったのでしょうか。太田さんの著書『売上が下がっても利益が増える 会社のお金の残し方』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
「ミスミーティング」への冷ややかな反応
太田さんは、ミスを単なる叱責の対象ではなく、会社の財産に変えるために「ミスミーティング」を導入しました。当初は従業員から冷ややかな反応がありましたが、徐々に変化が現れ始めます。
徐々に現れた従業員たちの変化
ミスミーティングでは、ミスを報告した人を責めるのではなく、なぜそのミスが起きたのか、再発防止策は何かを全員で話し合いました。これにより、従業員はミスを隠さずに報告するようになり、職場のコミュニケーションが活性化しました。
「叱責される会社」から「感謝される会社」へ
ミスミーティングの効果で、会社の風土は大きく変わりました。ミスが減り、業務効率が向上。結果として、借金10億円を10年で返済することができたのです。太田さんは「ミスを恐れず、それを学びの機会に変えることが重要」と語っています。



