骨太方針に「日銀の独立性」明記へ、市場圧力で高市政権が異例対応
骨太方針に「日銀の独立性」明記へ、市場圧力で異例対応

政府は7月中の閣議決定を目指す「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)に、日本銀行(日銀)の独立性を書き加える方向で調整している。政府が日銀の金融政策に圧力をかけているとの見方が金融市場で広がり、長期金利が急上昇。市場の反応に追い込まれた高市早苗政権が、異例の対応に踏み切る形だ。

日銀法第3条の趣旨を注釈で明記へ

政府関係者によると、金融政策の独立性を定めた日銀法第3条の趣旨を、注釈の形で骨太方針に盛り込む方向で調整している。城内実成長戦略相は10日の閣議後会見で「日銀法第3条に記載の通り、日銀の通貨及び金融の調節における自主性は尊重されなければならない」と述べ、与党と修正の調整をしていると認めた。また、金融政策について「政府が利上げや利下げの時期や幅についての方向性を、日銀にあらかじめ示すことはない」と明言した。

片山さつき財務相も同日の会見で「金融政策の具体的な手法は日銀法第3条などに基づき日銀に委ねられるべきだ」と語り、政府として日銀の独立性を尊重する姿勢を強調した。

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長期金利急上昇の背景

市場では、高市政権が日銀に対して低金利政策を継続するよう圧力をかけているとの観測が広がっていた。これに加え、骨太方針の原案に「財政健全化」の文言が削除されたことも、財政規律の緩みへの懸念を招き、長期金利は一時2.9%台まで上昇。約30年ぶりの高水準を記録した。

こうした市場の反応を受け、政府は日銀の独立性を明確に示すことで、金融政策への不介入を印象づけ、金利の安定化を図る狙いがある。

城内氏の発言と今後の調整

城内氏は従来、日銀法第4条(政府と日銀の連携)を重視する立場を示していたが、今回の市場の動きを受けて方針転換を余儀なくされた。成長戦略相は「政府と日銀は緊密に連携しつつも、金融政策の具体的な運営は日銀に委ねる」と説明。与党内では、独立性の明記に慎重な意見もあるが、市場の信認回復を優先する声が強い。

骨太方針は7月中の閣議決定を予定しており、政府は与党との調整を急ぐ。今回の措置が長期金利の落ち着きにつながるかが焦点となる。

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