終戦の日の15日、東京・日本武道館で政府主催の全国戦没者追悼式が開かれ、高市早苗首相は就任後初めて参列し、「戦争の惨禍を、二度と繰り返させない。この決然たる誓いを世代を超えて継承し、貫いてまいります」と式辞を述べた。2025年に石破茂前首相が13年ぶりに復活させた「反省」や「不戦に対する誓い」という言葉は使わなかった。
歴代首相の式辞の変遷
全国戦没者追悼式の首相式辞をめぐっては、1993年に細川護熙首相が戦争の加害責任についてアジア近隣諸国に「哀悼の意」を表し、翌94年の村山富市首相が「深い反省」「不戦の決意」という言葉を使った。その後、自民党の歴代首相も「反省」や「不戦の誓い」を踏襲してきた。
しかし、安倍晋三首相は2013年から「反省」「不戦の誓い」という文言を使わなくなった。戦後70年の15年に「戦争の惨禍を繰り返さない」という表現を盛り込んだ。続く菅義偉、岸田文雄両首相は、安倍氏にならった。
高市首相の式辞の特徴
高市首相は、石破氏が25年の式辞で13年ぶりに復活させた「反省」「不戦の誓い」を使わず、「政治の師」とする安倍氏のスタイルに戻した形だ。一方で、高市カラーを打ち出すため、「日本は、各国が直面している様々な課題の解決に向け、重要な役割を果たせます。インド太平洋の輝く灯台として、頼りにされる国になれます」と強調した。
式辞では、先の大戦で約310万人の同胞の命が失われたことに触れ、戦場で倒れた人々、原爆や爆撃、沖縄地上戦の犠牲者、終戦後に異郷で亡くなった人々の霊を悼み、平和と繁栄が戦没者の尊い命と苦難の歴史の上に築かれたと述べた。また、未だ帰還を果たしていない遺骨について、「一日も早くふるさとにお迎えできるよう、国の責務として全力を尽くしてまいります」と誓った。
関連する動き
終戦の日には、小泉防衛相や小野田担当相らが靖国神社を参拝した。



