政府は21日、「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」を閣議決定した。この中で、現役世代の社会保険料率の引き下げを目指す方針を打ち出した。
社会保障負担率の目標設定は見送り
所得に占める保険料の割合である社会保障負担率については、「2027年度が25年度と比較して上昇しないよう取り組む」と明記し、目標の設定も検討するとした。しかし、具体的な数値目標は盛り込まれなかった。
骨太の方針に盛り込まれた社会保障関連の内容は、自民党と日本維新の会による協議の合意が反映された。昨年の骨太方針では「保険料負担の抑制努力も継続」などの表現にとどまっていた。
社会保障負担率の現状と見通し
高齢化の進展に伴い、社会保障負担率は上昇傾向が続き、2020年度には19.4%に達した。近年は賃上げや社会保障費の伸びの抑制でやや低下し、25年度は17.8%、26年度は17.6%の見通しとなっている。
維新は与党協議で具体的な数値目標を掲げるよう求めたが、自民の反対で盛り込まれなかった。骨太では今後の目標の検討にあたり、「社会保障制度が果たす機能を損なわないよう配慮」すると付記した。
高齢者医療費の窓口負担見直し
70歳以上の高齢者が支払う医療費の窓口負担については「原則3割の現役世代との間で年齢によらない真に公平な応能負担を実現する観点から見直しを行う」とし、26年末までに改革工程表を策定するとした。
OTC類似薬の対象範囲拡大検討
市販薬と成分や効果が似る「OTC類似薬」に関しては、「27年度以降の対象範囲の拡大に向けた検討を進める」とした。OTC類似薬は27年3月から、薬価の4分の1が保険適用外となり、患者の負担額が増えることが予定されている。



